料理に利用する代表的なスパイスである「黒胡椒」と「白胡椒」。
その違いを理解している人は多くありません。実はどちらも同じ植物の実であり、加工方法が異なるだけなのです。
黒胡椒は、未熟なピペール・ネグル種の果実を摘み取り、日光で天日干しした後、発酵させて製造されます。この過程で果実の外層が乾燥し、黒い胡椒が得られます。
一方で、白胡椒は同じピペール・ネグル種の果実を完熟させ、水に浸けることで果実の外層を取り除きます。その後、種子だけを乾燥させて製造されます。この方法により、白胡椒はより穏やかな風味とピリ辛さがあり、見た目は黒胡椒よりも淡い色合いを持っています。
つまり、黒胡椒と白胡椒の唯一の違いは、同じ植物から採れる胡椒の種類に対する異なる加工方法であり、それによって得られる風味や見た目の違いが生まれます。
黒胡椒の特徴は
黒胡椒は強烈でスパイシーな香りとピリッとした辛味が特徴です。その風味は料理に深みと活気を与えます。
香りと辛味が強いこともあり、特にステーキやグリル料理に黒胡椒はよく合います。そのスパイシーな風味が肉の旨みを引き立てます。
白胡椒の特徴は
白胡椒は黒胡椒よりも穏やかな辛味を持ち、風味もより柔らかいものです。香りは黒胡椒よりもマイルドであり、ピンクペッパーやシトラスのニュアンスが感じられることがあります。
白胡椒はその穏やかな風味と色合いのため、クリームソースや白ワインソースの料理によく合います。例えば、アルフレードソースやシーフードのクリームソースなどが挙げられます。
まとめ
胡椒という名は同じでも、加工方法で味や香りが異なる黒胡椒と白胡椒。
それぞれの特徴を理解した上で、いろいろな料理に合わせてみるのも楽しみの1つだと思います。
また、黒と白だけでなくグリーンペッパーやピンクペッパーといったさらに別の加工方法で作られる胡椒もあり、楽しみ方は数え切れません。
ぜひお好みの胡椒を見つけてみてください。